モジュラーシンセのドキュメント映画「I Dream of Wires」の日本正式公開が決定し、Webサイトも作成されている。
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I Dream of Wires日本語サイト AKARI Films

私が「ナニワのシンセ界」を撮影した大きなきっかけの一つが、この映画にインスパイアされた事。これまでは英語版のDVD等でしか観られなかったが、日本語字幕が付く事で多くの方々に観てもらえるのが本当に嬉しい。

シンセサイザーを始めとする電子楽器の世界は、ミュージシャンはもちろん、開発側や多くのファンも含め、様々な「ストーリー」が溢れている。「テルミン」や「MOOG」などある程度一般的知名度のある作品も存在するが、まだまだクローズアップされていないストーリーはいくらでもある。

ここ数年のアナログシンセ復興の流れも、後の時代から見れば間違いなくかなりエキサイティングなストーリーだろう。我々は常に物語の中に生きていて、そして現在のシンセ界のほんの一部でも映像に記録していくのが自分の使命だと思っている。

しかし、私だけのキャパシティーと視点だけでは、当然ながらシンセ界の隅々までを撮れるものではない。これは前からあちこちで言っているが、是非日本にもシンセをテーマにしたドキュメントを撮る人が何人も出てほしいのだ。

I Dream of Wiresの正式公開は(私がそうであったように)その呼び水にもなるかもしれないし、シンセ界の盛り上がりにも大きく寄与してくるだろう。熱烈歓迎しつつ多くの方への認知を進めたいし、機会があればプロデューサーのJason Amm氏、監督のRobert Fantinatto氏とも是非じっくりお話したい。